TAMATSUKURI ONSEN
Discover the Culture of Tamatsukuri
玉造温泉と松江しんじ湖温泉、神々が集う地に湧く、魅力あふれる2つの温泉
ウェルネス&リトリートの時間
神々の国に湧く、2つの温泉
日本人なら誰もが知る、神々が集まる場所・島根。神話に彩られたこの地に魅了された作家・ラフカディオ・ハーンが「神々の国の首都」と呼んだ松江は、国宝・松江城や武家屋敷、神社仏閣、茶の湯文化などが色濃く残る「国際文化観光都市」。
江戸時代の名君であり、「大名茶人」として知られた松江藩七代藩主・松平治郷(不昧公:ふまいこう)が残した茶の湯文化と武家の精神は、今でも人々の日常に根付き、「歴史と文化が薫る」松江の風情を作り上げています。
また、夕日が美しい宍道湖、海とつながる汽水湖・中海、城のまわりをめぐる堀川など、町には1200以上の橋がかかる「水の都」としても知られ、いたるところで美しい水の風景に出会うことができます。
「縁結び」で有名な神社が多いこの地には、1300年湧き続ける「神の湯」と呼ばれる温泉があり、はるか古の時代から人々を癒してきました。
「神様もお殿様もつかった温泉」につかり、身も心も清めて、自分を包むつながりに感謝し、これからのご縁に祈りを込める。
神々と共に生き、伝統を重んじ、殿様から受け継ぐ「おもてなし」の心を持つ人々が今も変わらぬ暮らしを続ける”Authentic Japan MATSUE”。
ハーンが愛し、世界に伝えた「日本の面影」を、あなたも見つけに来てください。
歴史ストーリー
神様もお殿様もつかった温泉
神々が住む水の都・松江ーここには異なる魅力の2つの温泉があります。
〇玉造温泉~「神の湯」は天然化粧水
奈良時代に開湯した日本最古のお湯のひとつ「玉造温泉」。1300年の歴史を持ち、『出雲国風土記』や『枕草子』にも書かれる古の湯。「一度入れば肌美しく、二度入ればどんな病も治癒する」と言われる泉質は、製薬会社の調査で、肌の基礎水分量を165%もアップさせるとわかり「高級化粧水レベルの成分」と評価されたほど。とろみのある湯が肌をやさしくベールのように包みます。もともと肌に優しい気象条件で「美肌県」と言われる島根。源泉の持ち帰りもでき、美肌温泉コスメ専門店もあり、まさに「美肌の聖地」。
近くには、願い石で有名な玉作湯神社や、おしろい地蔵の伝承が残る清厳寺など、パワースポットが点在。玉湯川に沿って連なる、風情ある温泉街を歩き、神様もお殿様もつかったと言われる温泉に、あなたもつかってみませんか?
〇松江しんじ湖温泉 ~湖の大パノラマを楽しむ
日本を代表する夕日の名所・宍道湖のほとりに位置する温泉。都市部から近く、温泉と城下町の歴史散策を組み合わせることができ、観光の拠点にうってつけ。季節や時刻により、刻一刻と変化する湖面を眺めながら、湯を楽しむことができます。バリアフリーのユニバーサルデザインで「誰にも優しい温泉」を、ぜひ体験してください。
水の恵みあふれる松江の、趣の異なる2つのいで湯で、神話と歴史を感じる時間をご堪能ください。
ひとりの外国人が、
「日本人になる」きっかけを見つけた街
1890年、ギリシャ生まれアイルランド育ちの、世界をめぐった流浪の記者が、松江の地を踏みました。
『古事記』に魅せられた彼の名はラフカディオ・ハーン(日本名:小泉八雲)。
当時まだあまり知られていなかった日本を、世界に紹介した人物であり、八雲文学の最高傑作『怪談』は今も世界中で読み継がれています。
ハーンの代表作『知られぬ日本の面影』(Glimpses of Unfamiliar Japan, 1894)には、松江の風景、人々、文化、怪談が豊かな筆致で記録されています。
同書のなかでハーンは、日本の自然や、人々の優しさ、神道の世界観について繰り返し深い感動を記しています。とりわけ出雲の古い信仰と、日常に溶け込んだ神々の気配について、詩的な文章を多く残しています。
同書のなかでハーンは、日本の自然や、人々の優しさ、神道の世界観について繰り返し深い感動を記しています。とりわけ出雲の古い信仰と、日常に溶け込んだ神々の気配について、詩的な文章を多く残しています。
ハーンは松江を、近代化以前の日本の精神が色濃く残る、神々の息吹を感じさせる土地として深く愛し、「神々の国の首都(THE CHIEF CITY OF THE PROVINCE OF THE GODS )」と呼びました。
そしてこの街で日本人の伴侶と出会い、古事記に載る日本最古の和歌から「八雲」の名前をもらい、日本に帰化しました。
そう、ここは流浪の旅人が最後に見つけた安息の街。
「大きな怪物を寄せ集めて造った、建物の竜のようだ」と評した松江城、妻セツと暮らした塩見縄手にある武家屋敷(旧居)、1000体を超えるの石狐が佇む城山稲荷(じょうざんいなり)神社、大亀伝承が残る月照寺(げっしょうじ)など、松江には八雲の足跡をたどる場所がたくさん残されています。松江周辺に伝わる民話や幽霊話を、八雲は鋭敏な感性を通じて再話し、秀逸な紀行文学『知られぬ日本の面影』に編み込みました。同書を手に、めぐってみませんか。その小径に、その街並みに、素朴であたたかな人々に、八雲が見た、感じた、古き良き日本は、今も松江に息づいています。八雲が日本人になった理由が、きっと分かるでしょう。
※小泉八雲・セツ夫妻は、2025-2026 NHK連続テレビ小説「ばけばけ」でモデルとして取り上げられました
ACCESS
Shimane Prefecture / Matsue City
飛行機約1時間20分
バス約40分
新幹線約45分
特急やくも約2時間30分
城下町文化
今なお色濃く残る城下町文化
松江のシンボルである国宝・松江城は「現存天守12城(江戸時代以前に建てられ、現在まで保存されている天守)」のひとつで、漆黒の質実剛健な構えと、実戦本位の設計が特徴。天守内に井戸を備え、石落としや狭間(さま)など、戦いのための仕掛けを見ることができます。無骨ながらも凛とした美しさを湛えるこの城は、飾りのための城ではなく、戦のために築かれた要塞である。
松江藩第七代藩主・松平不昧公は、「大名茶人」として有名。しきたりに頓着しない茶道「不昧流」を創設し、出雲流庭園や独特の茶室、茶器や和菓子など「不昧公好み」と呼ばれる文化が育まれました。彼が広めた茶の湯文化は、250余年の時を経て、いまも人々の生活に息づいています。作法や形式にこだわることなく、誰もが気取らずに茶をふるまい、季節の和菓子を楽しむ。そんな、地元の日常である、大らかだが洗練された茶の湯文化をぜひ体感してください。
武家屋敷や巨松並木などが、当時の情景をそのまま残す伝統美観地区「塩見縄手」は、武士が歩いた道。
いたるところに水路がはりめぐらされた市街地には、多くの老舗和菓子屋が並び、伝統の技と心を持つ職人が毎日、「山川」や「若草」など昔ながらの伝統的な和菓子を手作りしています。季節ごとの情景を表す繊細な造形美は、日本の心を映す「小さなアート」です。
京都・金沢と並ぶ日本三大和菓子処・茶処である松江の奥深き魅力をご堪能あれ。
不昧公が育んだ美意識と、客人を慈しむ心が今に息づく松江の城下町。徒歩と遊覧船を自在に組み合わせれば、この街の豊かな情緒をより深く、ゆっくりと紐解くことができるはずです。
玉造温泉の歩き方
玉造温泉の歩き方
日本最古の湯のひとつである玉造温泉は、古から「神の湯」と呼ばれる美肌の湯。
玉湯川に沿って連なる、風情ある宿やお食事処、土産品店、そして足湯の湯煙など、温泉情緒あふれる温泉街が続きます。
神話のワンシーンをかたどった神様のオブジェが並ぶ道路沿いには、源泉をテイクアウトできる湯薬師広場や、美肌コスメの専門店「姫ラボ」、かわいらしい雑貨と癒しの空間「アートボックス」など、魅力が満載。
個性的な温泉宿には、日本一大きな露天風呂、特産品であるカラフルな「めのう」を敷き詰めためのう風呂、庭園を眺めながら入るお風呂など、自慢の温泉が揃っています。
また、近くには霊験あらたかなパワースポットも点在。
玉湯川の上流、温泉街のはずれにある玉作湯神社は、「出雲国風土記」にも登場する古社。社務所で「叶い石」を授かり、境内にある「願い石」からパワーをいただいたら、自分だけの「お守り」が完成します。
お隣の清厳寺は「おしろい地蔵」で有名な由緒あるお寺。自分の顔や身体で気になる部分があったら、お地蔵様のお顔や身体の同じ部分におしろいを塗って祈願すると、美肌や病気平癒の願いが叶うのだとか。
また、玉造温泉のシンボル「勾玉(まがたま)」は、三種の神器のひとつとされ、古くから魔除けの象徴として伝わっています。いたるところで目にする勾玉は、幸福を呼ぶパワーストーンとして人気です。
夜はライトアップされた温泉街をそぞろ歩き。川面に光がゆれるなか、浴衣姿で足湯につかる―そんな絵のような世界が自然に生まれます。
温泉につかり、神社で願い、パワーをいただく。悠久の温泉街で、心とからだを解放し、神々と語らい、自分自身を見つめる特別な時間をお過ごしください。
松江の手仕事
松江の手仕事に出会う旅
古代の勾玉作りに始まり、藩政期からの伝統が息づく茶の湯関連工芸、そして民藝運動で注目された実用的工芸品の数々。これらは今もなお、心と技を継承する職人たちの手によって生み出され、松江の暮らしを豊かに彩っています。多くの窯元が独自の製法で生み出す器、漆器、和紙、木工、勾玉など、松江の人の誠実でおおらかな人柄があらわれた品の数々。街歩きを楽しみながら、個性豊かなセレクトショップで自分だけの「お気に入り」を探す。あるいは、クラフト体験を通じて自ら形にしてみる。手仕事の背景にある物語に触れる「クラフトツーリズム」の魅力を、松江で見つけてみてください。そんな松江の手仕事をご紹介します。
■不昧公の「茶の湯文化」に育まれた伝統工芸品
不昧公が広めた茶の湯文化は「松江藩の御用窯」を育み、由緒正しい茶道具を作り続けた「楽山窯」や「雲善窯」。
不昧公が茶道具を自前で作り始めたことが基礎になり発展した「八雲塗」は、年月を経るごとに透明度を増し、描かれた文様が色鮮やかに浮かび上がることが特徴。
■民藝運動に影響を受けた工芸品
二十世紀の思想家・柳宗悦が提唱した民藝ー「民衆の日用品にこそ真の美がある」という哲学ーは、この地で脈々と受け継がれる手仕事の伝統に深く共鳴するものでした。柳は出雲地方の工芸品を高く評価し、民藝運動に影響を受けた工芸品が今も多く残っています。
小泉八雲を愛読するイギリス人陶芸家バーナード・リーチの手ほどきを受けた「湯町窯」や「袖師窯」は、自然な色合いと、ぽってりとした優しい味わいの器が魅力。
人間国宝・安部榮四郎の技を子孫が受け継ぐ手すき和紙「出雲民藝紙」は、県内に自生する3種の植物と地下水から生まれます。
■勾玉
歴代天皇の宝物として2600年以上受け継がれている「三種の神器」のひとつが「勾玉(まがたま)」。古代から神聖なものとしてあがめられてきた勾玉は、玉造温泉の名物であり、弥生時代から変わらぬ工芸品です。玉造では古来より勾玉を作るための良質な「めのう」が採掘され、職人たちは今日も一つひとつ磨き上げます。長大な時間をかけ、石の奥から引き出されるあの不思議な形と光沢——それはこの土地の魂が、人の手を通じて宿るものかもしれません。
松江を訪れた際は、ぜひこれらの工房に足を運んでみてください。使い込まれた道具、苔むした設備、そして職人の背中――。
そこには積み重ねられてきた確かな年月が息づいています。そうして出会った工芸品は、あなたにとって唯一無二の宝物になるはずです。
ONSEN EXPERIENCES
TOURISM GUIDE


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